先週の東京市場&来週以降の見通し(日経平均/ドル円/JGB)2016/11/20

先週はバタバタしてしまい、更新が滞りました・・・。今回は1週間総まとめです。

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先週の東京市場:株・為替が連日堅調に推移、債券は海外金利上昇により下落

先週は米国で実施された大統領選においてトランプ氏が大半の予想に反して勝利し、財政出動をフルに利用した政策によるインフレ期待の上昇と成長の加速が期待され、ドル高株高債券安の流れが顕著となりました。

先週発表された米国の経済指標は強めのものが多く、これも株価の上昇に寄与。さらに12月利上げを確固たるものとし、市場が織り込む12月の利上げ確率は9割台となっています。

ドルインデックスは101前後を推移し、ドル円は110円台へ上昇。

ドルの急伸は株価や原油価格の上昇に対してブレーキをかけつつあり、海外株の上昇はややペースを落としつつあります。

一方で円安進行は今のところ日本株の上昇をサポートしており、日経平均株価は日中に18,000円の大台を回復しており、引け値ベースでの大台乗せも時間の問題となっています。

一方、財政出動とインフレ加速の思惑により米金利が大幅に上昇しており、欧州や日本といった金融緩和を推し進める国々の金利にも影響を及ぼしています。

米10年金利は先週末に2.3%台まで上昇しており、大統領選前後には1.7%台だったことを考えると短期間で大幅な上昇を見せています。

円金利は当初、この影響から隔離され、日銀のイールドカーブ・コントロールにより、10年0%というラインが意識されて米金利の上昇に対して非常にマイルドな反応しか見せていませんでしたが、連日の米金利上昇でまず中期ゾーンに大きな売りが入り、長期ゾーンについても徐々にゼロの壁が崩され始め、先週末にはついに10年金利はプラス圏へ顔出しました。

中期債の異常な売られ方に対して日銀は初の指値オペを実施し、中期債の下げを食い止めるべく動きました。一旦落ち着いたかのように見えていますが、10年債は+0.035%まで上昇するなど、再び売りが加速してもおかしくない状況にあります。

来週以降の相場見通し:米金利上昇に歯止めがかからず、ドル高円安はまだ進む余地あり

先週末も引けにかけてドル金利の上昇は止まる兆しを見せることなく上昇が続きました。

米株はドル高米金利上昇に対してやや嫌気を示しているように見えます。

ただ、米金利が上昇し続ける限り、ドルと円の金利差は拡大を続けることになり、ドル高円安基調は続きます。

12月の利上げがほぼ確実視される今、米株が大きく崩れるようなことがない限りは円安がサポートして日本株も上昇を続けそうです。

トランプ氏は大統領選に勝利して以降、やや現実的な政策運営をやっていきそうだというようなスタンスを見せており、選挙戦中のような過激な発言を見せていません。

大統領就任まで時間があることもあり、当面はトランプ氏の真意が見えぬまま、市場が期待するような政策のみに焦点が当たりやすく、そういう意味で米株をサポートするような材料が出やすい時間帯が続くと思われます。

となると上記の通り、米株が大きく下げることがない中で、ドル高円安日本株高の流れとなりそうです。

一つ注意すべき点としては11月30日に実施される産油国会合で減産合意がなされるか、です。これについては複数の国が減産対象からの除外を申し出ており、実質的に減産合意はとん挫しそうな状況です。

減産合意がうまくいかずに原油価格が急落すると、現在高まっているインフレ期待がしぼんでしまい、米金利が急低下、ドル高の流れもストップということになってしまいます。

 

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